東京体育学会第15回学会大会

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学会発表
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東京体育学会第15回学会大会

学会発表

高域変調多重複合波による骨格筋電気刺激は、中高齢者の骨格筋や認知機能等を向上させるか

株式会社セプテム総研：船木彩夏、岡田洋臣、石神政道
日本体育大学：菊池直樹、岡本孝信

＜発表内容の概要＞
日本は長寿国だが、健康寿命との差が課題である。適切な運動量・筋量の維持は、健康寿命に重要であることは示唆されているが、筋量は男女ともに40代から減少するうえ、40代では80％以上が継続的な運動習慣がないとの報告がある。
本研究では高域変調多重複合波を用いた骨格筋電気刺激 (EMS)が中高齢者の骨格筋や認知機能等に影響を与えるか検証した。
対象者は健康な50-79歳(平均58.5歳)の女性33名をEMS群(17名)とコントロール群(16名)にランダムに振り分け、EMS群は腹部と大腿部の2カ所に各20分/日、週5回EMSによるトレーニングを実施した。8週間の介入試験前後に体重・筋量・筋力・体脂肪率の測定、血液検査(中性脂肪値・コレステロール値・血糖値等)、認知テスト等を実施。
結果、EMS群では電極貼付部位である大腿部の筋量の増加および膝伸展筋力の有意な増加が確認された。
さらに骨格筋への影響だけでなく、血圧、血中TG・アディポネクチンなどの増加や認知機能の向上など、中高齢女性の健康に関する複数の項目において改善傾向が確認された。
自発的な運動が継続できない方や実施が難しい方でも、EMS機器を使ったトレーニングにより、骨格筋や認知機能などへの健康効果を得られる可能性が示唆された。