二つの想いが一致したことで始まった「総研商品開発祭」

こうして、メンバーズの代表であるサミットメンバーズと
セプテムで商品をつくる「総研商品開発祭」が始まったのです。

当初は予定外だった
「オールインワンスキンケア」

「総研商品開発祭」で最初におこなったのは、メンバーズに欲しいアイテムを聞くこと。ヘアケアやオーラルケアなどのほかにも、オールインワンスキンケアを望む声があがりました。

しかしセプテム総研としては、オールインワンスキンケアはうるおいの本質を追求できる理想のスキンケアではないため、避けたい商品のひとつ。また、エルテオがあるのに必要なのか?という声もあり、当初、製品化は難しいという考えでした。
それでもメンバーズの切実な声はあがり続けます。

セプテム総研としてもこれだけ要望があることや、現代社会の状況を考えて「今こそ挑むべきなのかもしれない!」とオールインワンスキンケアの開発へと舵を切ったのです。

なぜオールインワンスキンケアは難しい? ~研究員の葛藤①~

オールインワンスキンケアを避けたかった理由は、スキンケアは、ラインで使うプロセスに価値があると考えていたからです。セプテムでは「肌本来の力を呼び覚ます」というコンセプトのもと、各アイテムが持つ役割を大切にし、それらを順番に使うことで重要な“うるおい”を届けてきました。
エルテオのうるおす4品は、それぞれのアイテムを混ぜて使うだけでは、その本来の効果を十分に発揮することができません。ひとつ一つのアイテムをていねいに使用することで、うるおいの本質を引き出せるのです。オールインワンスキンケアはその過程を1本で完結し、さらに心地良く使えるアイテムにすること。挑む以上はこの課題を解決する必要がありました。

<イメージ>

試行錯誤の結果、つくられたサンプル2品。
サミットメンバーズによるパネルテストの結果は!?

肌への浸透実感と、スキンケアをラインで使ったかのような使用感を目指し、セプテム総研はこれまでの技術を駆使して試行錯誤を続けます。その結果、2種類のサンプル品が完成しました。

サンプル① みずみずしい使用感を重視したタイプ

サンプル② コクのある使用感を重視したタイプ

当初、エルテオには届かずとも、市販品と比べると使用感の良さやうるおい実感などを十分に得られたため、評価も良好なのでは?という自信がありました。しかしテストの結果は今までに見たことのない低評価に!

◎サンプル②アンケート結果

裏を返せば、普段使っているスキンケア=エルテオの満足度が高い故の辛口評価になったともいえます。
一方で、「体調不良時のオールインワンは助かった」「アイテム数が少ないから男性も使いやすくて良い」といった声もあがり、エルテオのようなライン使いが難しい方への需要や、必要性の手ごたえも感じていました。
しかし、ある程度は覚悟の上だったとはいえ、こちらが予想していた以上の評価の低さに、処方を根本から考え直す結果となってしまったのです。

処方を根本から見直したときにぶつかった壁。
それを乗り越えたのもメンバーズの声があったから。

いざ処方の見直しに取りかかろうとしても、当初描いていた開発イメージとメンバーズの要望が乖離してしまい、どちらを向けばよいのか分からない状態に陥りました。開発の方向性がまとまらなければ、進みようがありません。総研の開発チームの誰もが困惑するなか、方向性を見いだせたのは、またしてもメンバーズの一言でした。

それまでは、培ってきた技術力に頼った処方開発に集中していましたが、この一言によって、改めてエルテオの原点を見直すことに。そこでアイテム1品ごとの良さや役割、ラインで使うことの大切さの再確認へ繋がりました。
そこから開発をリスタートし、何度も壁にぶつかりながら試作品をつくり続け、ようやく「これなら」、と納得できるサンプルが完成しました。

「内側からの乾燥」という壁
~研究員の葛藤②~

ひとつのアイテムだけでは保湿に限界があるため、
順番に使う過程を細かく掘り下げていきました。
そして辿り着いたのが「うるおいの本質」、角層部分の保湿です。そのためにはうるおいが角層に入り込むための土台をつくることが必要です。使用感にもこだわりたいから、乳化についても徹底的に研究しました。
その結果開発されたのが、2種類のエマルションを配合した「デュアルエマルション」です。しかし働きは異なっても、同じエマルション同士であるため共存はとても難しく、トライ&エラーの辛い日々が続きました。

今回の研究で生まれた新技術
デュアルエマルションとは
“デュアル”=2

2種類の働きが異なるエマルションを配合する
ことで、スキンケアのライン使いの再現を目指し た、セプテム総研独自の処方技術。

<イメージ>

そして、ようやく納得
できるサンプル
が完成!

新提案処方サンプルをふたたび評価

早速社内で評価してもらったところ、評価は良好。
さらに改良を加え、改めてメンバーズにパネルテストを依頼しました。結果は…上々!以前に比べてはるかに良い評価をいただくことができたのです。とはいえ、エルテオ基準のメンバーズの評価は、最良とは、いえませんでした。

そんな疑問から、
メンバーズ以外を対象
としたパネルテストを実施

することに。

初の試み! メンバーズ以外への
パネルテストを実施!

パネルテスト参加者の条件を「エルテオを使っていない、オールインワンに興味がある人」とし、募集を開始。メンバーズからお声がけいただくなどのご協力もあり、応募いただいた人数は予定数を大幅に上回る結果に!30名でも集まればいい、
と考えていたために、嬉しい悲鳴があがりました。
そしてアンケートは、なんと!約80%の方に満足いただく結果に。

◎一般パネラーによる使用感の評価

◎一般パネラー:2023/10/16~12/12 57名

一般パネラーから高評価を得て、男性でも使いやすく、1アイテムで完結する手軽さから「セプテム入門アイテム」として位置づけ、価格やデザインにもギリギリまでこだわり続けました。

パッケージデザインの方向性も投票で決定!

処方だけでなくデザインもメンバーズとつくりたい!ということで、いくつかの案をだし、投票で決定しました。
ユニセックスで使いやすいものにこだわった、シンプルなデザインが選ばれています。

同時進行で
男性社員による
有用性評価も実施。

◎男性社員17名による1ヶ月のパネルテスト結果

水分量

上頬部分の水分量を測定

シワスコア

左半顔にあるシワの太さ・深さ・
長さなどをスコア化

キメスコア

左半顔の肌の明暗などの色ムラからキメが整っているかをスコア化

測定の様子

最終サンプルの使用前後で 測定をおこないました

<セプテム総研調べ>

メンバーズとつくり上げた
セプテムの「オールインワンスキンケア」

「総研商品開発祭」をきっかけに、メンバーズの要望で始まった商品開発は、すべてが初めての挑戦でした。つくった試作品は100を超える苦難の3年間でしたが、メンバーズの皆さんの想いがあったからこそ、ここまで形にすることができました。エルテオと同様に、長く愛されるアイテムになることを祈っています。